CM考 バタフライするカエルが気になる '091025
何気なく見かけたCMに釘付けなることがないか?感性はヒトそれぞれだから、好きなCMもそれぞれだろう。ボクが最近唸ったのは、「アリアを聴きながらバタフライするカエル」だ。
あなたの会社の「かえる力」は、どのくらいですか?
何かが水に飛び込んだ。丸々太った白いおなかが水泡を巻き込みながらアップ、そして突如緑の蛙が平泳ぎならぬバタフライで飛び出す。オペラの朗々とした伸びやかなアリアの歌声の中・・・・海ではない、透明水のなかを。プールのコースのようだ。プールを独り占めしたカエルくんが、ほんとに気持ち良さそうにバタフライする、あぁ~良かったねぇ~
これにはやられた。久々に唸ってしまったこのCMが、どこの企業だろうがもうどうでもいいが(NTTデータグループらしい)、「ITで変える力を共に生み出す」という企業のキャッチもなかなか。うん、ボクはこのCMをずっと忘れないだろう。
企業が作るCMには、ほんといろんなものがある。ボクはどちらかと云うと自由放任的な資本主義には抵抗感を感じる社会民主主義的な人間だけれど、資本主義を全て否定している訳ではない。競争のあるところに発展があると信じているし、競争の無いところには堕落がはびこるとも思っている。だから北欧型の秩序ある資本主義は好きだ。その資本主義世界の中の喜びのひとつは、企業や団体、時には政党や国自体がセンスを競う広告や広報の表現活動だ。
最近放映されているCMで、この「バタフライするカエル」以外には、「レレレのレオパレス」なんかが好きだ。しかし、現代の若者を「レレレのおじさん」を知っているのだろうか?「バカボン」で拳銃乱射警官の対を成す住宅地で和服姿で「お~でかけですか~」っとちょっとイカれ気味に掃除する懐かしいおじさんが(当時は舗装してなかったんだなぁ)、突然松平健をして「お探しですか?」と真面目に云わしめるところがこのCMの“外してない”ところが何とも良い。レオパレス21って会社にはこれまで好感の欠けらもなかったけれど、ボク的にはかなりの逆転二塁打ってところ。そしてもうひとつ、「セロセロワンダフォーKDDI」の美人韓国人女優の再登場にも、ひたすら懐かしかった。あぁこのヒトは美しく歳を重ねたのだなぁと。そしてボクもあの頃は若かったなぁ。
せっかく大金費やしてCM流すのだから、企業にはセンスのいいCMを作っていただきたい。顧客に受ける、という要素が大事だろうが、その企業の社員や製品を扱う関係者にも誇りに思えるようなCMを流して欲しいものだ。CMは一握りの企業幹部や宣伝部、広告製作会社の“おごり”で作ってはならないと思うのだ。
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さて、久しぶりに朝日歌壇から二首拝借。
音楽のまえには誰か弾いているねこふんじゃったねこふんじゃった
神戸市 寺内みのりさん作品、永田和宏選。
六十余年守られながら空気のように忘られている憲法九条
上越市 三浦玲子さん作品、高野公彦選。
朝日新聞、'090525 から無断転載。御免。

