スポーツ異見 どうでもいいけど、どうして原なの? '081027
やっぱりと云うべきか・・・野球のワールドカップ的な催し、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC/国・地域別対抗戦)の日本チームの監督が、現ジャイアンツ監督の原の坊やに決まったという。まぁどうでもいいんだが・・・
はっきり云ってこれは出来レースだ。プロ野球という興業団体が読売新聞社を乗っ取って久しい渡辺ジジイに牛耳られているのと同じように、このWBCの体制検討会議も、ジャイアンツが支配しているからだ。
WBCの監督は当初北京五輪・野球日本代表監督の星野氏に内定していたようだが、周知のようにオリンピックのメダル逸失によって、さんざん非難されて、彼の就任は流れてしまった。五輪前あれほど星野氏を崇め奉ったメディアや野球ファンは、五輪後そんなことは忘れて180度翻っている。傍から見れば笑えるほどの豹変さだ。もう少し応援した責任を取るべきではないだろうか?あんなに応援しなければ、星野氏も田淵氏など“お友達”をコーチになどしなかったはずだ。
かつて五輪日本代表監督は、ジャイアンツ出身のカンピュータオヤジ・長嶋氏が就任する予定だったが、彼がアテネ五輪前に脳梗塞で倒れ、カンピュータ仲間の中畑氏が優勝を逸することになった反省から、ドラゴンズ、タイガースの二球団をリーグ優勝に導いた功績があり、NHKの野球解説でも人気の高かった星野氏が選ばれたのだった。しかし・・・そもそも五輪の日本代表監督に長嶋氏が選ばれていたこと自体がおかしいのだ。ジャイアンツ戦の放送で長い間利益を得ていたて民報TV局や、ジャイアンツ批判による部数低下が怖い新聞各社は、長嶋氏を非難できないのだ。そして読売・報知両新聞と日本テレビ・読売テレビ系列はさんざん彼の神聖化放送をばらまくことで刷り込まれ、なんとなく日本中が彼を悪く言えなくなるタブー化が完成していたのだ(これは政治の世界で自民党以外の政党は悪もの扱いする愚かな人が多いのと似ている)。
確かに長嶋氏のジャイアンツ時代の選手経歴は立派な方だろう。しかし彼の累積成績は、生涯打率.305で歴代14位、本塁打は444本で歴代12位、打点は1552点で歴代7位など、飛び抜けた存在ではない。では彼はなぜそんなに持て囃されるのか?それはセ・リーグ九連覇などに貢献した(主に前半だが)時期が、ちょうど読売新聞が全国で拡販した時代とリンクしたことで、読売グループにとっての大功労者だったからだ。
しかし長嶋氏はその後ジャイアンツの監督を計15年率い、うち日本一2回、リーグ制覇5回を数えるが、この成績はまぁまぁと云える程度で、突出した成績ではないだろう。しかも選手も監督もすべて同じ球団に属し、また選手及び監督に就いていない時期のほとんどを読売グループで役職に就くなど、一グループに染まりぬいた人生なのだ(現在はジャイアンツの終身名誉監督であり、株式会社よみうりの専務らしい)。
原坊やにしても、長嶋氏と同じようなジャイアンツ人生である。長嶋氏と同じ15年の現役生活では、ジャイアンツの主軸打者を張ったものの打点王を一度とった程度で大した成績は納めていない。むしろ監督5年のうち三度のリーグ優勝の方が立派と云えるが、しかしドラフトの形骸化とフリーエージェントによる強引な有名選手収集の中では、当たり前の成績と云えるのではないだろうか。そして彼は一度監督を離れた時期には、ジャイアンツの特別顧問という隠居席に座り、相変わらず読売グループに居続けていたのだ。
WBCは読売グループの興業試合である。だから読売グループにどっぷり漬かった原氏が監督に就任するのである。結局WBCは読売グループの宣伝・営業活動の一環として考えるべきだろう。
ヒゲ面のイチローが「現役監督がなるべきだ」とか云ったらしいが、だったら他球団の監督たちを見渡すべきだ。
選手、監督時代の成績から考えれば当然野村克也・現ゴールデンイーグルス監督だろう。27年に及ぶ選手時代の累積成績は、生涯打率は.277で平凡なものだが、本塁打は657本で歴代2位、打点は1988点でこれも歴代2位など、歴史的な数字である。増してや三冠王1回、本塁打王9回、打点王1回、そして出場試合、打席数共に歴代一位なのである。そして監督は23年勤め、5回のリーグ優勝、3回の日本一を経験している。そして何よりも野村氏は、南海時代にプレーイングマネージャーに就任しており、かつ選手時代を南海、ロッテ、西武の三球団、監督を南海、ヤクルト、阪神、楽天と四球団、さらに彼は社会人野球・シダックスを監督した際にも全国制覇を成し遂げている。経験が最も豊富な人選であれば、野村氏をおいて誰になろうか?
読売オンリー主義の原氏が本当に良いのか?現役、経験の豊かさ、などを勘案すれば、野村氏、落合氏、岡田氏ら、原氏より遥かに適任者が多数いるはずだ。
結局のところ、WBCは読売グループの宣伝活動であるので、グループに囲い込んいる原氏になることは出来レースなのだ。このまま行けば、何もかもこのペースで行くだろう。キャンプ地はジャイアンツの選手に便利な宮崎になるだろうし、コーチもきっとジャイアンツの出身者が含まれることになるだろう。
WBCの応援を心からできなくなった哀しみを誰かと共有したい今日この頃である。
※ お断り:文中各氏の累積成績及び順位は、各氏のWikipediaから引用しました。感謝。

